「LinuCレベル2とLPIC-2って何が違うの?」
「AWS SAAとどっちを先に取るべき?」
「そもそも、レベル2まで取る意味ってあるの?」
インフラエンジニアを目指して資格を調べ始めると、こんな疑問にぶつかる方は多いのではないでしょうか。
Linux系の資格にはLinuCとLPICの2種類があり、さらにクラウド系のAWS SAAもある。ネットで調べても情報がバラバラで、「結局、自分は何から取ればいいの?」と迷ってしまいますよね。
すけさんこの記事では、採用する側のIT人事の視点から、LinuCレベル2・LPIC-2・AWS SAAの3資格を横断的に比較し、難易度・学習時間・キャリアへの影響までまとめて解説します。
- LinuCレベル2・LPIC-2・AWS SAAの試験概要と難易度の違い
- 3資格の学習時間・合格率・受験料を一覧で比較
- LinuCとLPICはどっちを取るべきか、採用担当の本音
- キャリア志向別のおすすめ資格と取得ロードマップ
- 「レベル1止まり」と「レベル2取得」で採用評価はどう変わるか
この記事の簡単なまとめ
最初に、この記事のポイントを簡単にまとめておきます。





「全部読む時間がない!」という方は、この要約と後半の「こんな人におすすめ」セクションだけでも参考になるはずです。
それでは、詳しく見ていきましょう。
LinuCレベル2・LPIC-2・AWS SAAとは?3資格の基本情報を整理


まずは、3つの資格それぞれの基本情報を整理しておきましょう。「名前は聞いたことがあるけど、正直よくわからない」という方も安心してください。1つずつ簡潔に解説します。
LinuCレベル2の試験概要と位置づけ
NPO法人LPI-Japanが運営する、日本市場向けのLinux技術者認定資格
2018年にスタートした比較的新しい資格で、日本のIT現場で求められるスキルに最適化されている点が特徴です。
LinuCにはレベル1〜レベル3(+システムアーキテクト)の段階がありますが、レベル2は「中級者向け」の位置づけです。
LinuCレベル2で証明できるスキルは、公式サイトによると以下の通りです。
- Linuxシステムの設計、構築、監視、トラブルシューティングができる
- 仮想マシンやコンテナの仕組みを理解し、その管理と運用ができる
- セキュリティとシステムアーキテクチャの基本を理解し、サービスの設計・構築・運用管理ができる
(参考:LinuCが証明する技術レベル|LPI-Japan)



レベル1が「単体のLinuxサーバーを操作・運用できるレベル」だったのに対して、レベル2では複数のサーバーを設計・構築し、トラブルにも対応できるレベルが求められます。レベル1からの難易度の上がり方は、かなり大きいと思ってください。
また、前提としてLinuCレベル1の有効な認定を保有していることが条件です。
LPIC-2の試験概要と位置づけ
カナダに本部を置くLPI(Linux Professional Institute)が運営する、世界共通のLinux技術者認定資格
2000年からスタートしており、世界180カ国以上で実施されている国際資格として高い知名度があります。



LPIC-2はLinuCレベル2と同じく中級レベルの資格で、経済産業省が定めるITスキル標準(ITSS)ではレベル2に指定されています。同じITSSレベル2にはCCNAなどがあります。
LinuCとLPICの違いについては、後ほど詳しく解説します。
AWS SAA(ソリューションアーキテクト アソシエイト)の試験概要と位置づけ
Amazon Web Servicesが提供するクラウド認定資格の中で、設計スキルを問う中級レベルの資格
正式名称は「AWS Certified Solutions Architect – Associate」で、AWSの各種サービスを組み合わせた設計力が問われます。
AWS SAAで求められるスキルは以下の通りです。
- AWSのサービスを使った、セキュアでスケーラブルなシステムの設計
- コスト最適化を考慮したアーキテクチャの選択
- 可用性・耐障害性を備えたインフラ設計
(参考:AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト|AWS公式)



LinuC / LPICがLinuxサーバーの「構築・運用」スキルを問うのに対して、AWS SAAはクラウド環境での「設計」スキルを問う資格です。対象領域が違うため、どちらが上・下ではなく、カバーする技術が異なるという理解が正確です。


【一覧表】3資格の試験形式・受験料・有効期限を比較
3資格の基本スペックを表にまとめました。受験を検討する際の参考にしてください。
| 項目 | LinuCレベル2 | LPIC-2 | AWS SAA |
|---|---|---|---|
| 運営団体 | LPI-Japan | LPI(カナダ本部) | Amazon Web Services |
| 対象地域 | 日本国内 | 世界180カ国以上 | 世界共通 |
| 試験数 | 2科目(201・202) | 2科目(201・202) | 1科目 |
| 試験時間 | 各90分 | 各90分 | 130分 |
| 問題数 | 各約60問 | 各約60問 | 65問 |
| 出題形式 | 選択式+記述式 | 選択式+記述式 | 選択式(複数選択含む) |
| 受験料(税込) | 各16,500円 (2科目で33,000円) | 各16,500円 (2科目で33,000円) | 150 USD (約22,000〜23,000円) |
| 合格ライン | 非公開 (目安65〜75%程度) | 非公開 (目安65〜75%程度) | 720点/1,000点 |
| 有効期限 | なし | 有効 (5年間で失効) | 3年間 (再認定が必要) |
| 前提条件 | LinuCレベル1認定が必要 | LPIC-1認定が必要 | なし(誰でも受験可能) |
| ITSSレベル | レベル2 | レベル2 | レベル2相当 |
※LinuC・LPICの受験料は2026年4月時点の税込価格です。AWS SAAの受験料はUSドル建てのため、為替レートにより変動します。



「一度取ったら一生有効」ではない資格があるということは、取得後のキャリア計画にも影響しますので覚えておきましょう。
書類選考の段階では、LinuC-2 / LPIC-2 / AWS SAAのどれを持っているかより、実務経験の年数が求人の条件に合っているかどうかが最初のフィルターです。資格はその次の加点要素。ただし、レベル2やSAAまで取得していれば、実務年数が条件に合致している限り書類で落ちることはまずありません。
LinuCレベル2・LPIC-2・AWS SAAの難易度を徹底比較


基本情報を押さえたところで、ここからは最も気になる難易度の比較に入ります。
ITSSレベルで見る3資格の難易度ランク
3資格とも、経済産業省が定めるITスキル標準(ITSS)ではレベル2(エントリレベル)に分類されています。
同じITSSレベル2に位置づけられる他の資格としては、CCNA(ネットワーク系)や基本情報技術者試験などがあります。
| ITSSレベル | 該当するインフラ系資格の例 |
|---|---|
| レベル1 | LinuCレベル1、LPIC-1、ITパスポート |
| レベル2 | LinuCレベル2、LPIC-2、AWS SAA、CCNA、基本情報技術者 |
| レベル3 | LinuCレベル3、LPIC-3、CCNP、応用情報技術者 |
3資格が同じITSSレベルとはいえ、体感的な難しさや学習にかかる時間は資格ごとに異なります。次のセクションで詳しく見ていきましょう。
学習時間の目安を経験別に比較(未経験 / 実務経験者)
合格までに必要な学習時間の目安を、受験者のバックグラウンド別に整理しました。
| 受験者のレベル | LinuCレベル2 / LPIC-2 | AWS SAA |
|---|---|---|
| IT未経験(ゼロから) | 200〜300時間 | 150〜300時間 |
| インフラ実務経験者 | 100〜150時間 | 80〜120時間 |
| 該当分野の実務経験者 | 80〜100時間 | 30〜60時間 |
ここで注意したいのは、LinuCレベル2 / LPIC-2は「レベル1に合格してから」の追加学習時間だということです。
レベル1の取得に130〜180時間が必要とされているので、ゼロからレベル2認定まで到達するには合計330〜480時間は見ておく必要があります。
一方、AWS SAAは前提資格なしで誰でも受験可能です。
ただし、Linuxやネットワークの基礎知識がないままAWSを学んでも、「なぜこの設定が必要なのか」が理解できず、結果的に遠回りになりがちです。
合格率はどのくらい?公表データと現場の体感
残念ながら、3資格とも公式の合格率は公表されていません。
ただし、各種体験記や研修ベンダーの情報から推定される合格率の目安は以下の通りです。
| 資格 | 推定合格率 | 根拠 |
|---|---|---|
| LinuCレベル2 / LPIC-2 | 非公開(レベル1より低いとされる) | LPI-Japan公式 「十分な試験対策を行わなければ合格できない」と明言 |
| AWS SAA | 推定50〜70%程度 | 複数の研修ベンダー・合格体験記からの推定値 |
LinuCレベル2 / LPIC-2については、公式が合格率を公開していないうえ、体感の数字も出回っていないのが実情です。
ただし、公式サイトが「合格率は比較的低い」と述べていることからも、レベル1と比べて格段に難しくなることは間違いありません。
AWS SAAについては、受験者層がすでにIT業界で働いている人が中心であることを考慮すると、「しっかり勉強すれば受かるが、ノー勉では落ちる」というレベル感です。
201試験と202試験、どちらが難しい?(LinuC / LPIC共通の落とし穴)
LinuCレベル2もLPIC-2も、201試験と202試験の2科目に合格する必要があります。「どちらが難しいのか?」は気になるポイントですよね。
結論から言うと、多くの受験者が「202試験の方が難しい」と感じているようです。
その理由は以下の通りです。
- 試験範囲が広い:
202試験はDNSサーバー、Webサーバー、ファイル共有、メールサーバー、セキュリティなど、カバーする分野がとにかく多い - 暗記量が膨大:
設定ファイルのパラメータ名や設定値を正確に覚える必要があり、201試験の体感で2倍近い暗記量がある - 応用問題が出にくい代わりに、知識の幅が求められる:
「深く考える問題」より「知っているか知らないか」で決まる問題が多い
対策としては、201試験と202試験を別日に受験して、片方ずつ集中して学習する方法がおすすめです。5年以内に両方合格すれば認定されるので、無理に同日受験する必要はありません。
難易度の話でいうと、採用担当としてはLinuCレベル2 / LPIC-2を持っている時点で『この人はサーバー構築レベルの知識がある』と判断します。レベル1だけだと基本操作ができる証明にはなりますが、構築レベルには不十分と見ることもあります。レベル2まで取ると、面接で技術的な話がかなり深いところまでできるので、選考はスムーズに進みやすいです。
LinuCとLPICはどっちを取るべき?違いと選び方


「LinuCとLPIC、結局どっちがいいの?」という疑問は、Linux資格を検討する人が必ずぶつかる壁です。ここでは、両者の違いと選び方を整理します。
試験範囲の共通点と「1割の差分」
LinuCとLPICの試験範囲は約9割が共通しています。
Linuxのコマンド操作、ユーザー管理、ファイルシステム、プロセス管理、パッケージ管理、ネットワーク基礎…。これらの基幹スキルは、どちらの資格でも同じように問われます。
では、残りの「1割の差分」はどこにあるのでしょうか?
- LPIC:
Linuxの内部構造や歴史的な領域を網羅(GRUB、SysVinit、共有ライブラリ、X11など) - LinuC:
仮想化・コンテナなど現場寄りで新しめの実務領域をカバー(Docker、virsh、iptables、OSSライセンスなど)
つまり、LPICはLinuxの「伝統的な深い知識」を、LinuCは「今の現場で使う実践的な知識」を、それぞれ重視しているイメージです。


転職市場での評価はほぼ同じ?採用担当のリアルな見方
採用担当の立場から正直にお話しすると、LinuCとLPICで評価に差をつけることはありません。
書類選考でLinuCと書いてあってもLPICと書いてあっても、見ているのは「Linuxの知識がどのレベルまであるか(レベル1なのか、レベル2なのか)」という点です。
どちらの資格でも、「Linux操作・構築のスキルを持っている」という証明になることに変わりはないので、資格の名前で迷って勉強が始められないのが一番もったいないです。
迷ったらこっち!キャリア志向別の選び方



とはいえ「どっちでもいい」では選べないと思いますので、キャリア志向別の選び方を整理します。
LPICがおすすめな人:
- 将来的に外資系企業や海外のプロジェクトで働く可能性がある人
- 求人票で「LPIC」と明記されている企業に応募したい人
- 世界共通の資格でスキルを証明したい人
LinuCがおすすめな人:
- 日本国内の企業・SIer・SESでキャリアを積む予定の人
- 仮想化やコンテナなど、今の現場で使う技術をセットで学びたい人
- 不合格時に詳細なスコアフィードバックがほしい人(LinuCの方がスコアレポートが詳細)
どうしても迷う場合は、問題文の読みやすさでLinuCを選ぶのも一つの手です。LPICは英語からの翻訳のため、まれに不自然な日本語の問題文があるのに対し、LinuCは最初から日本語で作成されているため読みやすいと言われています。


面接で『なぜLPICではなくLinuCを選びましたか?』と聞くことはまずありません。採用側が見ているのは資格の名前よりも、その資格レベルに見合った技術的な受け答えができるかどうかです。資格名で悩む時間があるなら、1問でも多く問題集を解いた方がいいですよ。
インフラエンジニアにおすすめの資格取得ロードマップ


ここからは、インフラエンジニアとしてキャリアを築くための資格取得ロードマップを解説します。「どの資格を、どの順番で取るか」を整理していきましょう。
未経験からの王道ルート(LPIC-1 → CCNA → AWS SAA)
IT未経験からインフラエンジニアを目指す場合、おすすめの資格取得順は以下の通りです。
- LPIC-1(またはLinuCレベル1): Linuxの基本操作とサーバー管理の基礎を習得
- CCNA: ネットワークの基礎知識を体系的に習得
- AWS SAA: クラウド環境での設計スキルを証明
この順番をおすすめする理由はシンプルです。
例えば、AWSのVPC(仮想ネットワーク)の設計を理解するには、サブネットやルーティングといったネットワークの基本概念が前提になります。LinuxがわからないままAWSを学んでも、「なぜこの設定が必要なのか」がわからず、丸暗記に頼ることになりがちです。
もちろん、目的によって順番は柔軟に変えてOKです。「最短でクラウドの仕事に就きたい」という方は、LPIC-1の後にすぐAWS SAAに進むルートもあります。




実務経験者がレベル2・SAAを目指すメリット



すでにインフラエンジニアとして実務を積んでいる方にとって、レベル2やSAAの取得には以下のメリットがあります。
- 自分のスキルの「穴」を発見できる: 日々の業務では使わない分野の知識を体系的に学べる
- キャリアアップの土台になる: 運用・保守から設計・構築のポジションへ移るための根拠になる
- 転職市場での競争力が上がる: レベル1保持者は多いが、レベル2保持者は一気に少なくなる
特に3つ目のポイントは重要です。LPIC-1 / LinuCレベル1を持っている人はかなりの数いますが、レベル2まで取得している人はグッと少なくなります。その分、他の候補者との差別化がしやすくなるのです。
「レベル1止まり」と「レベル2まで取得」で採用評価はどう変わるか
採用する側の立場から、レベル1とレベル2の評価の違いをお伝えします。
レベル1の場合:
- 「Linuxの基本操作ができる人」として認識される
- 未経験からの転職では十分に評価されるが、監視・運用オペレーターなどの入門ポジションに配属されやすい
- 「構築ができるか?」と聞かれると、レベル1だけでは根拠として弱い
レベル2の場合:
- 「サーバーの構築・運用・トラブルシューティングができる人」として認識される
- 設計・構築のポジションに配属されるチャンスが広がる
- 実務経験と合わせてアピールすれば、書類選考で落ちることはほぼない
レベル1からレベル2への差は、単なる「次のステップ」ではなく、「操作できる人」から「構築できる人」への質的な変化です。この違いは、配属されるポジションや年収に直結してきます。
レベル2の資格を持っていて、かつ実務経験の年数が求人条件に合致していれば、書類で落とすことはまずありません。逆に言えば、レベル1止まりだと経験年数が十分でも『構築は任せられるかな?』という不安が残ることがあります。レベル2は『構築までできます』というわかりやすいシグナルになります。
LinuCレベル2・LPIC-2はこんな人におすすめ


LinuCレベル2 / LPIC-2は、すべてのインフラエンジニアにおすすめできる資格ですが、特に以下のようなキャリアを目指す方に向いています。
オンプレ・サーバー構築を軸にキャリアを伸ばしたい人
レベル2の試験範囲には、DNS・Web・メール・ファイル共有サーバーの構築や、セキュリティ設定、トラブルシューティングなど、オンプレ環境で日常的に求められるスキルが網羅されています。
クラウド全盛の時代とはいえ、基幹システムや金融・官公庁などの分野では依然としてオンプレ環境が主流です。こうした分野で仕事をしたい方にとって、レベル2の知識は実務に直結します。
運用・保守から設計・構築へステップアップしたい人
運用・保守のポジションから設計・構築にステップアップするには、「構築スキルがある」ことを何らかの形で証明する必要があります。実務で構築の機会がない場合、資格が最もわかりやすい証明手段になります。
レベル2を取得していれば、社内での異動希望を出す際にも、転職で構築ポジションを狙う際にも、具体的な根拠としてアピールできます。
AWS SAAと組み合わせて市場価値を最大化したい人
ここが最も強調したいポイントです。
LinuCレベル2 / LPIC-2は単体でも価値のある資格ですが、AWS SAAと組み合わせることで市場価値は大きく跳ね上がります。
なぜなら、Linux系資格とAWS資格の両方を持っている人は、採用側から見ると「オンプレもクラウドもわかる人」として認識されるからです。
実際のインフラ現場では、オンプレとクラウドのハイブリッド環境が増えているため、両方の知識を持つ人材の需要は非常に高いです。
「どちらか一方だけ」よりも「両方取得」の方が、担当できる案件の幅が広がり、キャリアの選択肢も大きく広がります。


Linux系資格とAWS SAAの両方を持っている候補者は、面接での会話がスムーズです。オンプレとクラウドの両方でキャリアの話ができるので、『この人はどんな案件にもアサインしやすそうだな』とイメージしやすい。片方しか持っていない人と比べて、評価は確実に高くなります。
AWS SAAはこんな人におすすめ


AWS SAAは、これからのインフラエンジニアにとって「持っていると有利」から「持っていて当たり前」に変わりつつある資格です。どんな人に特におすすめかを見ていきましょう。
クラウドエンジニアへのキャリアチェンジを狙う人
現在オンプレ環境で仕事をしていて、クラウドエンジニアへのキャリアチェンジを考えている人にとって、AWS SAAは最適な第一歩です。
AWSは日本のクラウド市場でトップシェアを持っており、AWSのスキルを持つエンジニアの需要は年々高まっています。AWS SAAを取得することで、「クラウドの設計知識がある」ことを客観的に証明でき、クラウド案件への参画チャンスが広がります。
受験に前提資格が不要で、誰でもチャレンジできるのもAWS SAAの利点です。ただし、先述の通りLinuxやネットワークのAWS基礎知識があった方が学習効率は格段に上がるため、LPIC-1 / LinuCレベル1を先に取得しておくことをおすすめします。
Linux基礎(レベル1)を取得済みで次の一手を探している人
LPIC-1 / LinuCレベル1を取得して、「次は何を取ろうか?」と悩んでいる方は多いと思います。
キャリアの方向性によって2つの選択肢があります。
- サーバー構築のスキルを深めたい → LinuCレベル2 / LPIC-2
- クラウドの設計スキルを広げたい → AWS SAA
もちろん理想は両方取ることですが、「どちらか先に1つ」ということであれば、自分が次にやりたい仕事に直結する方を選ぶのが正解です。



迷う場合は、求人サイトで自分が応募したいポジションの求人を検索して、「必須資格」や「歓迎資格」に何が書いてあるかを確認してみてください。それが、あなたにとっての最適な答えになります。
AWS SAAだけでは足りない?採用担当が見るもう一つのポイント
AWS SAAは非常に評価される資格ですが、SAAだけを持っている候補者に対しては、もう一つ確認したいポイントがあります。
AWSのEC2(仮想サーバー)はLinuxで動いていることが大半です。AWS SAAの試験自体にはLinuxの詳細な操作知識は問われませんが、実務では必ずLinuxの知識が必要になります。
そのため、AWS SAAだけを持っている候補者に対しては、面接で「Linuxの操作経験はありますか?」「サーバーに入ってトラブルシューティングした経験は?」といった質問をすることがあります。
この点で、Linux系資格(LPIC-1以上)とAWS SAAの両方を持っている候補者は安心感があるのです。「AWSの設計はわかるけど、実際にサーバーに入ったら何もできない」という心配がないからです。
正直に言うと、AWSの資格を持っている人の方が評価は高いです。今はクラウド案件が増えているので、AWSの知識がある人材は単純に需要が大きい。ただし、SAAだけで Linux系資格がない候補者には、面接で基礎力を確認するようにしています。Linux系+SAAの組み合わせで来てくれると、一番安心して選考を進められます。


よくある質問(Q&A)
最後に、LinuCレベル2・LPIC-2・AWS SAAに関してよく聞かれる質問にお答えします。
- LinuCレベル2とLPIC-2を両方取る意味はありますか?
-
基本的には、どちらか一方で十分です。
LinuCとLPICは試験範囲の約9割が共通しており、転職市場での評価にも差はありません。両方取っても「Linux力が2倍になる」わけではないので、その時間を別の資格(AWS SAAなど)や実務経験の積み上げに使った方がキャリアへの効果は大きいです。
ただし、すでにLPIC-2を持っている方がLinuCレベル2も取得する(またはその逆)ケースは、仮想化・コンテナ分野の知識を補完したい場合など、目的が明確であれば意味があります。
- AWS SAAとLinuCレベル2、先にどちらを取るべきですか?
-
次にやりたい仕事の内容で決めるのがベストです。
- オンプレ・サーバー構築の仕事をしたい → LinuCレベル2 / LPIC-2が先
- クラウド環境での設計・構築の仕事をしたい → AWS SAAが先
- どちらもやりたい or まだ決められない → 求人票の「必須資格」を見て決める
キャリアの方向性がはっきりしない場合は、今の実務に近い方を先に取るのが効率的です。実務と連動した学習の方が定着率が高く、試験対策としても有利だからです。
- 資格だけで転職は有利になりますか?実務経験がないと厳しいですか?
-
資格は「あった方が有利」ですが、「あれば受かる」ではありません。
未経験からの転職では、資格は「学習意欲の証明」として評価されます。特にLPIC-1 / LinuCレベル1は、未経験者の転職活動において書類選考の通過率を上げる効果が期待できます。
ただし、レベル2やAWS SAAの場合は、資格だけでなく実務経験とセットで評価されるケースが多いです。実務経験の年数が求人条件に合致していて、かつ資格も持っている、というのが理想的です。
「まだ実務経験がないけどレベル2を取得した」という場合は、面接で「なぜ実務経験がない段階でレベル2まで挑戦したのか」を自分の言葉で語れるようにしておきましょう。資格取得に至る学習プロセスや、そこから得た知識を具体的に話せれば、十分に評価対象になります。
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まとめ


この記事では、LinuCレベル2・LPIC-2・AWS SAAの3資格について、難易度・学習時間・採用評価・キャリアへの影響を比較してきました。
- LinuCレベル2 / LPIC-2 / AWS SAAは、いずれもITSSレベル2の中級資格
- LinuCとLPICは試験範囲の9割が共通しており、採用市場での評価に差はない
- 未経験者の資格取得ロードマップはLPIC-1 → CCNA → AWS SAAが王道
- レベル1止まりとレベル2取得では、採用評価に明確な差がある(操作 vs 構築)
- Linux系資格とAWS SAAの両方を持つ人材は、採用市場で最も高く評価される
資格は「取って終わり」ではなく、キャリアを切り拓くための道具です。自分が目指すキャリアの方向性に合った資格を選び、着実に取得していきましょう。
この記事が、あなたの資格選びの参考になれば嬉しいです。


資格を取得したら、履歴書の資格欄に正式名称で書くことを忘れないでください。
『LinuC-2』ではなく『Linux技術者認定 LinuCレベル2(201・202)』、『SAA』ではなく『AWS Certified Solutions Architect – Associate』。正式名称で書いている人は意外と少ないので、それだけで書類の印象が一段上がります。
