「書類は通ったのに、適性検査のあとで連絡が来なくなった」
「何がダメだったのか、まったく分からない」
そんな状態でこの記事にたどり着いた方が多いのではないでしょうか。
正直にお伝えします。私自身、NTTデータの経験者採用に応募し、適性検査の段階で不採用になりました。
普段はIT企業で採用を担当し、年間200件ほどの面接を行っています。適性検査を「見る側」の人間です。その私が、受ける側に回って落ちました。
この経験があるからこそ、はっきり言えることがあります。適性検査で落ちることは、あなたの能力が低いという意味ではありません。私の場合は能力が低かった可能性があります!
この記事では、実際に受検した立場と、採用側として適性検査を運用している立場の両方から、NTTデータの適性検査について解説していきます。
すけさん採用する側の私が受検する側で落ちたわけですから、なかなか複雑な気持ちでした。ただ、この経験で分かったこともあります。適性検査は実力を測る試験ではなく、相性を見る仕組みだということです。
- NTTデータの適性検査が2種類ある理由と、それぞれの中身
- テストA(TAL)の図形配置問題という独特な形式
- テストB(SPI)が自宅受検形式であることの意味
- 採用側が適性検査のどこを見ているのか【人事目線】
- 適性検査で落ちる5つのパターンと、自分がどれに当てはまるか
- 落ちた後にどう動くべきか、再挑戦と方向転換の判断軸
その会社が良いかどうかは
他の選択肢を見ないと判断できません
人事の立場から言うと、比較対象を持たないまま決めている人が一番損をしています。
50歳未満/未経験は対象外
✓ リモート可否・フレックスなど細かい条件で検索できる
✓ 転職を決めていなくても登録できる
20代後半〜30代が中心
✓ 土曜1日で選考が終わる1Day選考会あり
✓ ITコンサル・メガベンチャーの求人が豊富
NTTデータの適性検査で落ちた方へ|まず伝えたいこと


本題に入る前に、いま落ち込んでいる方に伝えておきたいことがあります。
適性検査で落ちるのは珍しいことではない
NTTデータから届く受検案内のメールには、こんな一文があります。
「適性検査の受検が完了(合格)した方から順に、次選考の調整を開始します」
企業側が「完了」ではなく「完了(合格)」と書いているのがポイントです。つまり、受ければ全員が次に進める形式的な手続きではなく、ここで人が絞られることを企業自身が明示しています。
「書類が通ったのだから、適性検査は形だけだろう」と考えていた方にとっては、想定外の結果だったかもしれません。でも、ここで見送りになる人は決して少数派ではありません。
落ちた理由は「能力不足」とは限らない
ここがこの記事で最も伝えたい部分です。
そして採用側の運用としても、学力検査の点数はそこまで重視されていません(詳しくは記事の中盤で解説します)。
つまり、適性検査での見送りは、「あなたが劣っている」という評価ではなく、「この会社の環境とは合いにくい」という判断である可能性が高いのです。



私自身、人事として採用に携わってきた経験があり、応募したのも人事職でした。専門性という意味では要件を満たしていたはずです。それでも見送りになりました。
この事実が示しているのは、経験や能力があっても、適性検査は通るとは限らないということです。逆に言えば、落ちたからといって自分を責める必要はありません。
この記事の全体像
この記事は、次のような流れで進みます。
- まず、NTTデータの適性検査が2種類あることと、その違いを整理します
- 次に、それぞれの検査の中身と特徴を解説します
- そのうえで、採用側が適性検査をどう扱っているかをお話しします
- 最後に、落ちた後の動き方と、これから受ける方への準備をまとめます
NTTデータの中途採用全体の難易度や選考フローについては、別の記事で詳しく解説しています。


不採用の連絡には理由が書かれません。企業側は理由を開示しない運用が一般的だからです。だからこそ「何がダメだったのか」と悩む方が多いのですが、答えは出ないものだと割り切って、次の準備に時間を使うほうが建設的です。
NTTデータの適性検査は2種類|テストAとテストBの正体


NTTデータの経験者採用で最初に驚くのが、適性検査が2種類あることです。しかも、それぞれ別のメールで案内されます。
2つの検査は別々のメールで案内される
案内メールは「適性検査テスト【A】のご案内」「適性検査テストBのご案内」という形で、それぞれ届きます。
どちらのメールにも「適性検査はAとBの二種類ございます。本メールは【A】のご案内となりますので、Bは別途送付されているメールをご確認ください」といった注意書きが入っています。
企業側もわざわざ注意喚起しているということは、片方だけ受けて終わってしまう人がいるということでしょう。メールが分かれている以上、受信トレイの中で埋もれてしまう可能性は十分にあります。
受検案内が届いたら、2通あるかを必ず確認するところから始めてください。
テストAとテストBの違い
2つの検査は、測っているものがまったく違います。
| 項目 | テストA | テストB |
|---|---|---|
| 検査名 | TAL | SPI(WEBテスティング形式) |
| 測るもの | ストレス耐性・行動特性などの資質 | 言語・非言語の基礎能力+性格 |
| 特徴的な問題 | 図形配置問題 | 数値入力式の計算問題 |
| 受検場所 | 自宅(オンライン) | 自宅(オンライン) |
| 所要時間 | 比較的短時間 | 約65分 |
| 受検期限 | 案内から3営業日以内 | 比較的余裕がある |
整理すると、テストAは「どんな人か」を見る検査、テストBは「基礎的な処理能力があるか」を見る検査です。性格がまったく違うので、対策の考え方も分けて考える必要があります。



なお、職種による免除は確認できませんでした。私が応募したのは人事職ですが、技術職と同じく2種類とも受検しています。
受検期限が違うので注意が必要
実務上、最も気をつけたいのがここです。
テストAの受検期限は、案内メールの到着から3営業日以内と設定されています。
一方のテストBは、システム上は約1か月間受検可能とされており、期限にかなりの差があります。
ただしテストBについても「別途、担当より案内している期日までに受検を終了してください」という但し書きがあるため、システムの期限いっぱいまで待てるわけではありません。
この期限の差を知らないと、次のような事態が起こりえます。
- テストBの案内を先に開き、「1か月あるなら後で」と判断してしまう
- テストAのメールに気づいたときには、すでに3営業日を過ぎている
- 週末を挟むと、体感の猶予はさらに短くなる



案内が届いたら、まずテストAから着手するのが安全です。
どうしても期限内の受検が難しい場合は、事前に連絡してほしいという案内も入っているので、黙って過ぎるより相談したほうが確実です。
採用側から見ると、受検期限を守れるかどうかも情報のひとつです。期限を過ぎたまま連絡がない方は、志望度が低いと判断されても仕方がありません。難しい場合は事前に一報を入れておく。それだけで印象はまったく変わります。
テストA=TAL|図形配置問題という独特の検査



私が受検したときに一番驚いたのが、この検査でした。質問に答えていたら、最後に急に図形を並べる画面が出てきます。何を答えれば正解なのか、まったく手がかりがないという感覚は、なかなか経験しないものだと思います。


TALは何を測っている検査なのか
TALは、SPIや玉手箱といった一般的な適性検査とは、設計の考え方がまったく違います。
具体的には、以下のような要素が評価対象とされています。
- ストレス耐性
- コミュニケーションの傾向
- 責任感や行動力
- メンタル面の傾向
- コンプライアンスに対する意識



つまり、「この人はどういう人か」を多面的に見る検査です。知識を問う問題ではないため、勉強して点数を上げるという性質のものではありません。
図形配置問題とはどういうものか
TALの最大の特徴が、質問形式の設問のあとに出てくる図形配置問題です。
画面上に、丸・三角・四角・星・矢印といった抽象的な図形が用意されています。受検者は、与えられたテーマに沿って、その図形を自由に配置していきます。
そして、その並べ方から性格傾向や判断のパターンが分析されます。
私が受検したときも、この問題は一番最後に出てきました。それまでは質問に答えていく形式だったので、突然図形を配置する画面に切り替わったときは面食らったのを覚えています。
戸惑いやすい理由は、明確な正解が存在しないことにあります。計算問題や言語問題であれば「合っているか間違っているか」がありますが、図形配置にはそれがありません。学力ではなく、発想と配置の一貫性が見られる形式です。
一度置いた図形は動かせない
操作面でも独特のルールがあります。
- 一度配置した図形は、移動も削除もできない
- やり直しが効かないため、置く前に完成図をイメージする必要がある
- 制限時間が短く、迷っている余裕がない
「とりあえず置いてみて、あとで調整しよう」という進め方ができない設計になっています。この仕様を知らずに臨むと、序盤で置いた図形に引きずられて、思っていた形と違うものになってしまいます。
能力検査を通過してもTALで落ちることがある
ここは正確に理解しておきたいポイントです。
TALは一般的な性格検査とは性質が異なるため、能力検査のボーダーは突破していたのに、TALで見送りになるというケースがあるとされています。
転職メディアの中には「TALは性格検査だから特別な対策は不要」と書いているものもありますが、この理解は正確ではありません。単独で不合格の判断材料になりうる検査です。
ただし、だからといって「攻略法」を探すのは違うと思っています。この点については、記事の後半で採用側の視点から詳しくお話しします。
資質系の検査は、企業ごとに求める人物像が違うので、同じ結果でも評価が真逆になることがあります。ある会社で合わないと判断された特性が、別の会社では強みとして評価される。これは実際によくあることです。
テストB=SPI|自宅受検のWEBテスティング形式


テストBは、多くの方がイメージするSPIです。ただし、形式が重要です。
テストセンター形式との3つの違い
SPIには複数の受検方式があります。NTTデータの経験者採用で案内されるのは、自宅などで受検するWEBテスティング形式です。
会場に出向いて受検するテストセンター形式とは、以下の点が異なります。
| 項目 | WEBテスティング形式 | テストセンター形式 |
|---|---|---|
| 受検場所 | 自宅などのパソコン | 指定された会場 |
| 電卓 | 使用できる | 持ち込み不可 |
| 非言語の解答 | 数値を直接入力する | 選択肢から選ぶ |
| 出題範囲 | 言語・非言語のみ | 企業により英語・構造的把握も出題 |
つまり、テストセンター用の対策本だけで準備すると、形式が合いません。特に電卓の有無は、計算問題の解き方そのものが変わってきます。
電卓は使えるが、数値入力なので当てずっぽうが効かない
この形式の特徴は、楽になる部分と厳しくなる部分が両方あることです。
楽になるのは計算です。電卓が使えるため、筆算の速さで差がつくことはありません。
一方で厳しいのは解答形式です。非言語の問題は選択肢から選ぶのではなく、答えの数値を直接入力する方式になっています。選択肢がないということは、迷ったときに消去法が使えず、勘で当たることもないということです。
さらに、1問ごとに制限時間が設定されており、前の問題に戻ることもできません。所要時間は約65分で、そのうち能力検査と性格検査の両方が含まれます。
実践的な準備としては、次のような形になります。
- 電卓を手元に置いた状態で練習する
- WEBテスティング形式に対応した問題集を選ぶ
- 英語と構造的把握の対策は不要と割り切る
- 1問あたり1分程度のペース感に慣れておく
ボーダーラインは公表されていない
「NTTデータのSPIのボーダーは何割か」を知りたい方は多いと思います。実際、そうしたキーワードで検索されている方がたくさんいます。
ただ、正直にお答えします。
ネット上には「8割程度」といった具体的な数字が流通していますが、私が調べた限り、その出典を示している記事は見つけられませんでした。
採用側の立場で言えば、これは当然のことです。合格ラインを公表する企業はありません。公表すれば、そのラインぎりぎりを狙う受検者が出てくるからです。また、募集ポジションや応募状況によって基準が変わることもあります。
ですから、「何割取れば通るのか」を追いかけるより、基準を下回らない程度に準備して、あとは他の要素に時間を使うほうが現実的です。その理由は、次の章でお話しします。
自宅受検で意外と多いのが、環境トラブルによる中断です。通信が切れた、家族に話しかけられた、途中で来客があった。集中できる時間帯を確保して、通知はすべて切ってから始めてください。実力以前の問題で崩れるのはもったいないです。
【人事目線】採用側は適性検査のどこを見ているのか



ここからは、採用する側として実際にどう運用しているかをお話しします。企業によって細かい違いはありますが、大手の考え方はおおむね近いはずです。この話を知ると、対策にかける時間の配分が変わると思います。


学力検査は足切りにしか使っていない
まずお伝えしたいのが、学力検査(言語・非言語)の位置づけです。



私の会社では、学力検査は足切りの用途にしか使っていません。「基準を下回っていないか」を確認するだけで、それ以上の判断材料にはしていない、ということです。
これは決して珍しい運用ではないと思います。中途採用では職務経歴という強力な判断材料がある以上、基礎学力の細かい差を追う意味が薄いからです。
だからこそ、こうも言えます。ボーダーを大きく上回っても、評価が上乗せされるわけではありません。
高得点が評価されない理由|点数の信頼性が揺らいでいる
もうひとつ、正直にお話ししておきたいことがあります。
近年、Webテストで生成AIなどを使った不正の話を耳にするようになりました。自宅受検型の検査では、受検している本人以外の助けが入っていないことを企業側が確認する手段がありません。
その結果、採用側の受け止め方はこうなります。
点数が高い人を見ても、素直に「優秀だ」とは考えにくくなっているのが実情です。だから積極的な加点材料にはせず、足切りの確認だけに使う。そういう運用に落ち着いています。
これは受検する側にとって、実は前向きな話でもあります。学力検査に何十時間もかける必要はないということだからです。基準を下回らない程度に形式へ慣れておけば十分で、余った時間は職務経歴書の作り込みに回したほうが、確実に結果につながります。
ちなみに、不正をして高得点を取ったとしても、得るものはほとんどありません。加点されない仕組みである以上、リスクを負う意味がないのです。
本当に見られているのは性格検査
では、採用側は適性検査の何を見ているのか。
答えは性格検査(資質検査)です。
こちらは、しっかり見ています。
多くの企業は、自社で活躍している社員の傾向をデータ化しています。そのデータと応募者の結果を照らし合わせて、自社の環境で力を発揮できそうかどうかを判断する。これが性格検査の使われ方です。
ここで多くの方が誤解しているのですが、見ているのは「良い性格かどうか」ではありません。「この会社に合う特性かどうか」です。
たとえばストレス耐性のスコアが低く出た場合、見送りの判断につながりやすいのは事実です。ただしこれは「その人が弱い」という評価ではありません。
同じスコアでも、業務負荷の性質が違う企業ではまったく問題にならないことは普通にあります。
複数の指標を掛け合わせて判定している
もう少し踏み込むと、判定の仕組みはさらに複雑です。
単一の項目だけで判断することはありません。複数の指標を掛け合わせて、自社では力を発揮しにくいと考えられる組み合わせを見ています。
これが何を意味するか。一部の項目だけを良く見せようとしても、意味がないということです。
それどころか、逆効果になることもあります。ある質問には理想的に答え、別の質問には正直に答えた場合、回答全体の整合性が崩れます。多くの検査には回答の一貫性を確認する仕組みが組み込まれているため、不自然さのほうが目立ってしまうのです。
私が受検する側に回って改めて感じたのは、取り繕う努力に意味がないということでした。正直に答えて相性で判断してもらったほうが、結果的にお互いのためになります。
仮に無理をして通ったとしても、入社後にしんどくなるのは自分です。適性検査は「落とすための関門」であると同時に、合わない環境に入らないためのフィルターでもあります。
適性検査の対策に時間をかけすぎる方が本当に多いです。学力検査は基準を下回らなければ十分。その時間を職務経歴書の作り込みや企業研究に回したほうが、通過率は確実に上がります。時間配分を見直してみてください。
適性検査で落ちる5つのパターン


ここまでの内容を踏まえて、適性検査で見送りになる代表的なパターンを整理します。ご自身がどれに当てはまりそうか、考えながら読んでみてください。
| パターン | 原因 | 次に活かせるか |
|---|---|---|
| ①学力検査が基準に届かなかった | 形式への不慣れ・時間切れ | 活かせる |
| ②回答に一貫性がなかった | 取り繕おうとした結果 | 活かせる |
| ③求める人物像と特性が合わなかった | 相性の問題 | 会社を変えれば結果は変わる |
| ④図形配置で意図が読み取れなかった | 仕様を知らずに臨んだ | 活かせる |
| ⑤そもそも枠が埋まっていた | タイミングの問題 | 時期を変えれば可能性あり |
①学力検査が足切りラインに届かなかった
最も分かりやすいパターンです。ただし「学力が足りない」というより、形式に慣れていなかったケースが多いように思います。
心当たりがあるとすれば、こういった状況です。
- テストセンター形式の対策本で準備していた(数値入力形式に戸惑った)
- 電卓を用意していなかった、または使い慣れていなかった
- 1問ごとの制限時間に気づかず、序盤で時間を使いすぎた
- 最後まで解ききれずに終了した
これは次に確実に活かせるパターンです。形式を知って練習すれば結果は変わります。落ちた理由がここであれば、むしろ前向きに捉えていいと思います。
②回答に一貫性がなく、信頼性が低いと判定された
性格検査でよくあるパターンです。
「企業に良く見られたい」という気持ちから、質問ごとに理想的な自分を演じてしまう。その結果、回答全体の筋が通らなくなる、という状態です。
多くの検査には、似た内容の質問を表現を変えて複数回投げかける仕組みがあります。
本心で答えていれば自然に一致しますが、その場その場で作った答えは食い違います。
厄介なのは、一貫性が低いと判定された場合、性格の内容以前に「回答の信頼性が低い」と扱われることです。せっかくの結果が、判断材料として使われなくなってしまいます。
③自社の求める人物像と特性が合わなかった
おそらく、最も多いパターンです。そして最も納得しづらいパターンでもあります。
正直に答えた。一貫性もあった。それでも見送りになった。この場合、企業が求める特性と自分の特性が合わなかったということです。
繰り返しになりますが、これは優劣ではなく相性です。前の章でお話しした通り、企業は複数の指標を掛け合わせて「自社では力を発揮しにくいだろう」と判断しています。



採用側の経験から言えば、この判断は会社が変われば簡単にひっくり返ります。
同じ結果を見て「うちには合わない」と判断する会社と、「まさにこういう人がほしい」と判断する会社が、実際に存在するからです。
④TALの図形配置で意図が読み取れなかった
図形配置問題は、仕様を知らずに臨むと戸惑います。
特に「一度置いたら動かせない」というルールを知らないまま始めると、次のような状態になりがちです。
- とりあえず置いてみたが、あとで直せないことに気づいた
- 時間切れが迫り、最後は適当に配置してしまった
- 何を表現すればいいのか分からないまま終わった
正解のない問題なので「間違えた」わけではないのですが、配置に一貫性がないと、読み取れる情報も乏しくなります。
これも形式を知っていれば防げる部分です。次に受ける機会があれば、置く前に全体像をイメージしてから始めてください。
⑤そもそも枠が埋まっていた
これは意外と語られませんが、現実として存在します。
中途採用はポジション単位の募集です。1つの枠に対して複数の候補者が並行して選考に進んでいます。そして選考は、応募のタイミングによって進み方が変わります。
先に進んでいた候補者が内定を承諾すれば、その時点で募集は終了します。残っていた候補者は、能力や相性とは関係なく見送りになります。
特にNTTデータのように、募集枠が限られていて応募が集中する企業では、この状況が起こりやすくなります。人気ポジションでは、要件を満たす候補者が複数いても、採用できるのは1人だけということが普通にあるからです。
不採用通知にその理由が書かれることはありません。だから受け取った側は「自分に何か問題があったのか」と考えてしまいます。でも、タイミングの問題だった可能性は十分にあるということは、知っておいてください。
不採用の理由を分類すると、自分で改善できるものと、できないものに分かれます。改善できるのは形式への慣れと回答の一貫性。相性やタイミングは、いくら振り返っても答えが出ません。切り分けて考えるのが、次に進むコツです。
落ちた後にどう動くか|再応募と方向転換の判断軸



不採用の連絡を受けた直後は、冷静な判断が難しいものです。私もそうでした。ただ、時間が経ってから振り返ると、受けた企業にこだわるべきか、目的を叶える別の道を探すべきかという整理が必要だったと感じています。


再応募は可能だが、期間を空ける必要がある
まず事実として、再応募自体は可能です。
ただし、多くの企業では一定期間を空けることが求められます。一般的には1年程度が目安とされることが多く、直後の再応募は現実的ではありません。
採用側の視点で言えば、理由はシンプルです。前回と同じ経歴・同じ特性で応募されても、判断材料が変わらないからです。期間を空ける意味は、その間に何かが変わることにあります。
逆に言えば、以下のような変化があれば、再挑戦の価値は十分にあります。
- 上流工程やマネジメントの経験を新たに積んだ
- 応募するポジションを変えた(自分の経験により合う枠を見つけた)
- 資格を取得するなど、専門性を客観的に示せるようになった
- 前回とは異なる事業領域の求人が新たに出た
同じ企業に再挑戦すべきケース
再挑戦が向いているのは、落ちた原因が改善可能なものだった場合です。
前の章で挙げた5つのパターンで言えば、①(形式への不慣れ)と④(図形配置の仕様)は明確に改善できます。②(一貫性)も、次は正直に答えると決めるだけで変わります。
また、⑤(タイミング)だった場合も、時期を変えれば結果が変わる可能性があります。NTTデータは年間587名を中途採用している企業なので、募集は継続的に出ています。
「どうしてもこの会社で働きたい」という気持ちがあるなら、経験を積み直して再挑戦するのは、十分に合理的な選択です。
別の企業を見るべきケース
一方で、相性が理由だった場合は、考え方を変えたほうがいいかもしれません。
性格や資質は、1年で大きく変わるものではありません。同じ検査を受ければ、おそらく似た結果が出ます。企業が求める人物像も、そう頻繁には変わりません。
つまり、相性が理由の見送りに対して再挑戦しても、同じ結果になる可能性が高いということです。
ここで一度、立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
あなたが本当に求めていたのは、その会社に入ることでしょうか。それとも、その会社でできる仕事や得られる環境でしょうか。
大規模システムの開発に携わりたい、社会インフラを支える仕事がしたい、安定した環境で長く働きたい。そういった目的であれば、実現できる会社は他にもあります。



取り繕って入社したとしても、合わない環境で働き続けるのは自分です。適性検査での見送りは、その意味ではミスマッチを未然に防いでくれたとも言えます。


グループ会社という選択肢もある
「NTTデータグループで働きたい」という気持ちが強い方には、もうひとつの道があります。
NTTデータには多数のグループ会社があり、それぞれが独自に採用を行っています。公共分野に強い会社、金融システムに特化した会社、システム基盤とセキュリティを担う会社、各地域に根ざした会社など、性格はさまざまです。
選考は会社ごとに独立しているため、適性検査の内容も判断基準も変わります。本体で見送りになったからといって、グループ会社でも同じ結果になるとは限りません。



ただし、正直にお伝えしておきたい点もあります。社員クチコミのデータでは、グループ会社の平均年収は本体より100万〜200万円ほど低い水準です。一方で、残業時間が本体より少ない会社もあり、働き方の面では有利になるケースもあります。
年収を優先するのか、グループで働く経験を優先するのか。ここは目的次第だと思います。グループ会社の詳しい比較は、以下の記事で解説しています。


不採用が続くと、視野が狭くなって同じような企業ばかり受けてしまいがちです。一度立ち止まって、自分が転職で叶えたかったことを書き出してみてください。会社名ではなく条件で整理すると、選択肢は意外と広がります。
その会社が良いかどうかは
他の選択肢を見ないと判断できません
人事の立場から言うと、比較対象を持たないまま決めている人が一番損をしています。
50歳未満/未経験は対象外
✓ リモート可否・フレックスなど細かい条件で検索できる
✓ 転職を決めていなくても登録できる
20代後半〜30代が中心
✓ 土曜1日で選考が終わる1Day選考会あり
✓ ITコンサル・メガベンチャーの求人が豊富
これから受ける人が準備しておきたいこと
ここからは、これからNTTデータの適性検査を受ける方に向けた内容です。すでに受けた方も、次の企業で活かせる部分があると思います。
あらかじめお伝えしておくと、この記事では回答テクニックや攻略法は扱いません。採用する側の人間が、自社で使っている選考手法の破り方を書くのは、立場としてやるべきではないと考えているからです。
その代わり、形式を知らないことで損をしないための準備をまとめます。実際、落ちる原因の多くはここにあります。
テストAは案内が来たらすぐ着手する
最優先はこれです。テストAの受検期限は、案内メールの到着から3営業日以内と設定されています。
金曜日に案内が届けば、実質的な猶予は翌週の火曜日までです。土日を挟むぶん、体感の余裕はさらに少なくなります。
具体的な行動としては、次のような形になります。
- 選考が進んだら、採用担当からのメールに絞り込みを設定しておく
- 案内が届いたら、まずメールが2通あるかを確認する
- 期限の短いテストAから着手する
- 期限内の受検が難しい場合は、過ぎる前に連絡を入れる
受検案内には、都合により期限内の受検が困難な場合は事前に連絡してほしいという趣旨の記載があります。黙って期限を過ぎるのが最も避けたい対応なので、難しいときは一報を入れてください。
SPIはWEBテスティング形式で練習する
テストB(SPI)については、形式を合わせた練習が最も効果的です。
書店には多くのSPI対策本がありますが、テストセンター形式を前提としたものが少なくありません。形式が違うと、解答方法もペース配分も変わってしまいます。
準備しておきたいのは以下の点です。
- 電卓を手元に置いて練習する(本番で使えるので、使い慣れておく)
- 数値入力形式に対応した問題集を選ぶ
- 1問あたり1分程度のペース感を体で覚える
- 英語・構造的把握の対策は不要と割り切る
前の章でお伝えした通り、学力検査で高得点を取っても評価は上がりません。目的は「基準を下回らないこと」です。何十時間もかける必要はなく、形式に慣れる程度で十分だと考えています。
性格検査は取り繕わないほうがいい
これが、この記事で最も伝えたい準備です。
むしろ回答の整合性が崩れて、不自然さが目立つリスクのほうが大きいです。
「正直に答える」というのは、消極的な選択ではありません。合う会社に入るための、最も確実な方法です。
採用する側としても、無理をして入社された方が数か月で辞めてしまうのは、お互いにとって不幸です。だから正直に答えていただいたほうが、結果的に双方のためになります。
TALの図形配置問題についても同じです。「正解を探す」のではなく、一貫した考えで配置することを意識してください。置く前に全体像をイメージしてから始める。それだけで、慌てて破綻することは避けられます。
受検環境を整えておく
意外と見落とされがちですが、自宅受検には環境要因のリスクがあります。
実力とは関係のないところで崩れてしまうケースは、次のようなものです。
- 通信が不安定になり、途中で接続が切れた
- 受検中に家族や来客に話しかけられ、集中が途切れた
- スマートフォンの通知が気になって、ペースが乱れた
- システムメンテナンスの時間帯にアクセスしてしまった
受検システムには定期メンテナンスの時間帯が設定されており、その前後はログインできないことがあります。ぎりぎりの時間帯を避けるのは基本です。
65分間まとまった時間を確保できるタイミングを選び、通知を切って、集中できる状態で臨んでください。準備といっても、実はこれが一番効くかもしれません。
適性検査の準備に悩む方には、こうお伝えしています。学力検査は形式に慣れるだけ、性格検査は正直に答えるだけ。あとは受検環境を整えること。この3つ以上のことをやろうとすると、かえって空回りします。
よくある質問(Q&A)
- テストAとテストBは両方受ける必要がある?
-
両方の受検が必要です。
それぞれ別のメールで案内が届き、どちらの案内にも「もう一方のメールも確認してほしい」という趣旨の注意書きが入っています。受検期限も異なり、テストAは案内から3営業日以内と短めです。案内が届いたら、まずメールが2通あるかを確認し、テストAから着手するのが安全です。
- 適性検査だけで落ちることは本当にある?
-
あります。
受検案内のメールには「適性検査の受検が完了(合格)した方から順に、次選考の調整を開始します」という記載があります。企業側が「合格」という言葉を使っている以上、形式的な手続きではなく合否判定を伴う関門です。実際、私自身も適性検査の段階で不採用になりました。
- SPIのボーダーは何割ですか?
-
公表されていません。
ネット上には具体的な数字が流通していますが、出典が示されているものは見当たりませんでした。企業が合格ラインを公表することはまずありませんし、募集ポジションや応募状況によって基準が変わることもあります。「何割取れば通るか」を追うより、形式に慣れて基準を下回らない準備をするほうが現実的です。
- 性格検査で「良く見せる」のはバレますか?
-
整合性の崩れとして表れやすいです。
多くの検査には、似た内容の質問を表現を変えて複数回投げかける仕組みがあります。本心で答えていれば自然に一致しますが、その場で作った答えは食い違いが出ます。また企業側は複数の指標を掛け合わせて判定しているため、一部の項目だけを良く見せても効果はありません。正直に答えるほうが結果的に有利です。
- 適性検査の結果は面接官にも共有される?
-
企業によって運用は異なります。
一般的には、性格検査の結果を面接時の参考資料として面接官に共有するケースがあります。その場合、検査で気になった傾向について面接で質問されることもあります。ただしNTTデータの具体的な運用は公表されていないため、断定はできません。
- 受検を途中で中断してしまったらどうなる?
-
まずはヘルプデスクに問い合わせてください。
受検案内には、システムの操作に関する問い合わせ窓口が記載されています。通信トラブルなどで中断した場合、自己判断で放置すると未受検扱いになる可能性があります。検査の内容に関する質問には回答してもらえませんが、システム面のトラブルは相談できます。
- 転職エージェント経由なら適性検査は免除される?
-
免除されません。
応募経路にかかわらず、適性検査は同じように実施されます。ただしエージェント経由の場合、選考の進み方や過去の傾向について情報を得られることがあります。書類の添削を受けられる点も含めて、通過率という観点では有利に働く場面があります。
- 適性検査で落ちたら、いつから再応募できる?
-
1年程度は空けるのが一般的です。
ただし期間よりも大切なのは、その間に何が変わったかです。同じ経歴・同じ特性で再応募しても、判断材料が変わらないためです。新たな経験を積む、応募するポジションを変える、といった変化があれば再挑戦の価値があります。相性が理由だった場合は、他社を検討するほうが合理的なこともあります。
まとめ|適性検査で落ちても、あなたの価値は変わらない
この記事の要点を振り返ります。
- 適性検査は2種類ある。テストAはTAL、テストBはSPIで、別々のメールで案内され受検期限も異なります。
- テストAの期限は3営業日と短い。案内が届いたらメールが2通あるか確認し、テストAから着手してください。
- TALには図形配置問題がある。一度置いた図形は動かせないため、全体像をイメージしてから始める必要があります。
- SPIは自宅受検のWEBテスティング形式。電卓が使える代わりに数値入力式で、当てずっぽうが効きません。
- 学力検査は足切りにしか使われない。高得点でも加点されないため、対策に何十時間もかける必要はありません。
- 本当に見られているのは性格検査。複数の指標を掛け合わせて判定されるため、取り繕っても意味がありません。
- 落ちた理由は相性やタイミングのこともある。自分では改善できない要因も存在するので、切り分けて考えてください。



適性検査で落ちたことは、あなたの能力や価値を否定するものではありません。
学力検査は足切りにしか使われず、本当に見られているのは「この会社に合うかどうか」という相性です。そして相性の判断は、会社が変われば簡単にひっくり返ります。
私は採用する側の人間ですが、受ける側に回って落ちました。人事としての実務経験もあり、人事職に応募したうえでの結果です。
いま落ち込んでいる方に伝えたいのは、自分を責める時間を、次の準備に使ってほしいということです。改善できるのは形式への慣れと回答の一貫性。相性やタイミングは、いくら振り返っても答えが出ません。
そして、転職で叶えたかったことを、もう一度書き出してみてください。会社名ではなく条件で整理すると、選択肢は思っているより広がるはずです。あなたの経験を必要としている会社は、必ずあります。


その会社が良いかどうかは
他の選択肢を見ないと判断できません
人事の立場から言うと、比較対象を持たないまま決めている人が一番損をしています。
50歳未満/未経験は対象外
✓ リモート可否・フレックスなど細かい条件で検索できる
✓ 転職を決めていなくても登録できる
20代後半〜30代が中心
✓ 土曜1日で選考が終わる1Day選考会あり
✓ ITコンサル・メガベンチャーの求人が豊富

